我が家の家庭事情
「良人」
「オメーら勝手に先行くなよなー。捜したじゃん……お?」
悠斗の背後から顔を出した、ひょろりと背の高い男子。
舞華の顔を見て、にかっと笑う。
「お久しぶりっす、舞華さん!
こないだはどーも!」
「ああ………藤村君、だっけ」
「はい!図々しくメシご一緒させてもらった、藤村良人です!」
ニコニコ笑う、藤村なる少年。
悠斗の友達で、舞華とも顔見知りらしい。
「こちらの方々はご友人ですか?もし良かったら、ご一緒させてください!」
「「「はぁ?」」」
藤村少年の言葉に、一斉に怪訝な声を出した。
あからさまな表情をしているのは、千尋と秀人、そして悠斗だ。