我が家の家庭事情


「「「いただきまーす」」」


テーブルにご飯を並べ一斉に挨拶をした時に、
その馬鹿は起きてきた。


「おはよーぅ。あ゛ー、眠ィー」

寝癖であちこち跳ねた焦げ茶の髪の毛を掻き乱しながら、その馬鹿は欠伸と共におはようを告げた。

「おはよう。別に早くもないけどな」

「何だよ、舞姉。今日はいつもより早いだろー。低血圧の俺にしては頑張った方だって。
な、雄大」


同じ低血圧同士、分かち合おうとしたのだろうが、雄大はどうしたことが丸無視だった。

「雄大?」

「………ちょっと今話しかけないで、悠兄。俺いま、虫の居所が悪いんだ」

「あ、うん。ワリ。俺また何かやらかした?」

「自覚あるなら自重しなよ……」


へらりと笑いながら「ワリワリ」と謝る悠斗を、私は呆れた目で見つめる。

反省の欠片もないな。

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