我が家の家庭事情


同じように成長して、カッコ良くなっていると言っても、

同じ成長でも竜の方は心臓に悪い。



「俺も別に普通に好きなんだけどなー。
でもバイキングで食うほど甘いの得意でもないんだけど。
絶対これ損するよな」

「ケーキバイキングって言っても、蕎麦とかラーメンとか、普通にご飯もあるらしいよ。
食えなくなったら、それ食えばいいんじゃないのか」

「バイキングに蕎麦?謎のメニューだな………」



ククク、と笑う竜の横顔を見つめる。


「竜、何か悪い笑い方するようになったな」

「は?」

「何か企んでそうな笑い方」

「失礼な。純粋に笑ってるんですけど」


言いながらもおかしそうに笑う竜に、少しだけ私も頬を緩めた。



< 88 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop