我が家の家庭事情
同じように成長して、カッコ良くなっていると言っても、
同じ成長でも竜の方は心臓に悪い。
「俺も別に普通に好きなんだけどなー。
でもバイキングで食うほど甘いの得意でもないんだけど。
絶対これ損するよな」
「ケーキバイキングって言っても、蕎麦とかラーメンとか、普通にご飯もあるらしいよ。
食えなくなったら、それ食えばいいんじゃないのか」
「バイキングに蕎麦?謎のメニューだな………」
ククク、と笑う竜の横顔を見つめる。
「竜、何か悪い笑い方するようになったな」
「は?」
「何か企んでそうな笑い方」
「失礼な。純粋に笑ってるんですけど」
言いながらもおかしそうに笑う竜に、少しだけ私も頬を緩めた。