我が家の家庭事情



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ヘラヘラ笑う悠斗を挟んで、無言で歩いていた私と竜は、つい今、曲がり角で別れた。

別れ際に、少しだけ困った様に笑っていたのは、きっと私もだろう。



「……舞姉ごめんねー。邪魔しちゃって」

「邪魔じゃない」

「またまたー。竜兄とイチャついてたく・せ・に」

「その言い方やめろ!」


明らかにからかっている口調にイラッとし、声を荒らげる。


「いやー、あのまま見てたかったなー。
気付いたら絶対邪魔しなかったのにぃ、竜兄と舞姉の事故現」

「事故なんて起こらないし起こさん。
黙って家まで歩かないと晩飯抜きにするぞ」

「事故ってなんのことですか」


私の言葉にキリッと笑って惚ける悠斗。
相変わらず変わり身が早いというか。憎いヤツめ。



「…………にしても……舞姉と竜兄って付き合ってなかったんだ」

「ないよバカ」

「ファミレスの時フツーに仲良さげだったからさー。わだかまりが解けた途端 付き合い出したのかと」

「そんなに軽いわけ無いだろ!」

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