花のように


 私の彼は、とても忙しい人だ。

 レストランを複数経営していて、休みはいつもあってないようなもの。


 一方、求人情報誌の営業をしている私は、連日の残業は当たり前。得意先の都合で休日に呼び出されることもしばしば。


 互いの仕事のせいでなかなか休みが合わない私たちは、彼の空いた時間に、私がアポイントの隙間時間を合わせて、このお店で落ち合うことが多かった。



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