記憶喪失Girlと浮気性Boy

悠真side



息が、うまくできない。


どうすればいいのだろうか。


誰か、教えてくれよ。


数分前に、俺は振られた。


「悠真、ばいばい」


切なげに笑う彼女。


不謹慎ながら、切なげな彼女に胸が熱くなった。


彼女が視界からいなくなって。

今更になって、俺はなんてことをしたんだ、と気づく。


浮気をしたのは事実だった。


何故したのか、と聞かれると、自分自身もわからなくなる。


何故、俺は浮気なんかしたんだ?


いつだって、悠華が一番大切なのに。


俺は、何がしたいんだ?


だけど、俺にもわかったことがある。


"もう、修復できない。"


彼女の表情を見れば一目瞭然だった。


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