記憶喪失Girlと浮気性Boy


俺は、悠華と付き合ってから浮気を何回かしていた。


悠華が一回だけ、俺に怒ったことがあった。


「なんで、浮気なんかするの?私はもう、いらない?」


きっと、嫉妬してくれる彼女の顔が見たくて、俺は浮気なんかしてたんだ。


「…そんなこと、ない。悠華しか、いらない。」


ただ、純粋にそう思っていた。

彼女の心はいつも俺に向いている、そうやって俺がただ勘違いしていただけなんだ。


次第に、彼女から笑顔が消えた。


また、笑ってほしくて。


でも方法も浮かばなくて。


結局、俺は何も出来なかった。

「ゆうまぁ?」


呆然と立ち尽くす俺に知らない女が話しかけてきた。


「はやく続きしようよぉ。」


「ごめん、無理。」


「はぁ!?あんな女ほっといていいじゃんかぁ」


「おい。悠華をあんな女扱いすんじゃねぇよ。お前と一緒にすんな。」


「・・・・・・・ッ。もういいわよ!」


キレながら空き教室を出て行った女。


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