ずっと見たかった色
追憶
記憶をたどり
追いかけて
見つけたのは
小さく
今にも
消えてしまいそうな
仄かな光
あの日
繋いでいた手は
あの時
口にした言葉は
確かに此処に
残ったままで
記憶の底に
追いやったのは
忘れたかったのか
それとも
忘れたくなかったのか
今となっては
思い出せないけれど
あの頃は
まだ全てを
諦めていなかった
青い季節で
仄かに香る
潮の匂いが胸を
締め付けるのです