失望巡りて世界は廻る

「そうやって逃げてー、嘆いてー、その繰り返しぃい?

阿呆染みたこと言ってんのってさあー、一体どっちなんだろうねえ?

確かに全部変えるなんて無理かもねー。でも、全て諦めるほど腐った真似も、君の嫌いな人間にはできないよにゃあ~。

だってそれって、なあーんかカッコ悪いしぃいー」


「なっ………うるさい!黙れ!

僕は人間なんかじゃないし、ましてや感情豊かに物事を見ることなんて出来ないんだよっ!

【失望】として決められたあの時から、もう僕の運命は決まってるんだ!」



叫ぶ4番目はクロネコを黙らせようと、もう一度蹴りを繰り出す。

しかし、



「だあからさあ~、俺の蹴りだってパないんだから、君を止めるために使いたくないんだよおーう~」



パシッと片手で4番目の右足が止められ、クロネコによって足払いをされてしまい4番目はバランスを崩してしまう。


「あっ……」背中から大きく地面にぶつかろうとした時。



「女の子はやっぱ体を大事にしなくちゃねぇ~。わお!俺ってばちょう紳士ぃーっ」


「……。」


自分で言うか、自分で。

< 16 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop