失望巡りて世界は廻る
4番目を支えてくれたこの右手さえも鬱陶しく感じるのは、やはりこの性格故か。



「俺はよくお気楽って言われるよーんっ。だけどねぇ、

人ってのは気楽で間抜けそうに見えて、案外なに考えてんのか分かったもんじゃあないぜ?」



にやりと笑うクロネコに思わず4番目の頬は赤く染まる。

美形ドチクショウ。

おまけに「まあ、俺、人じゃないんだけどねーんっ!」といつもの二割増しのウザったさ。

ええい、この残念イケメソが。お前が性格変えろやボケ。


「あはは~」とまた優しい笑みを向けるクロネコに、4番目はポツリと呟く。



「人も案外、悪くないかも……」

「え?」

「なっ、なんでもないっ!」



その呟きは聞こえることこそなかったものの、4番目が徐々に変わりつつあることは確かであった。

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