失望巡りて世界は廻る
麻石 聖(愛称:ひじりん)
*
目を開けば、コーヒーのいい匂いが4番目の鼻をくすぐった。
4番目はカウンターらしきところに座っており、目の前には男の人が。推定27歳だろうか。
褐色の髪を後ろで結い、白シャツにスラックス、深緑の腰エプロン。男性からも僅かにコーヒーの香りがする。
成る程、ここは喫茶店か。
ということは恐らくこの男は店の者。
目の前の男は急に現れた4番目に少し驚いたが、まるで "慣れているかのように" 表情を戻した。
にっこり笑う男に、4番目は無表情。…いや、ボーッとしているのだろうか。
「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「………。」
マスターらしき男は愛想よく話しかけてくれるが、4番目は黙ったままだ。
目を開けば、コーヒーのいい匂いが4番目の鼻をくすぐった。
4番目はカウンターらしきところに座っており、目の前には男の人が。推定27歳だろうか。
褐色の髪を後ろで結い、白シャツにスラックス、深緑の腰エプロン。男性からも僅かにコーヒーの香りがする。
成る程、ここは喫茶店か。
ということは恐らくこの男は店の者。
目の前の男は急に現れた4番目に少し驚いたが、まるで "慣れているかのように" 表情を戻した。
にっこり笑う男に、4番目は無表情。…いや、ボーッとしているのだろうか。
「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「………。」
マスターらしき男は愛想よく話しかけてくれるが、4番目は黙ったままだ。