失望巡りて世界は廻る
「愛に見捨てられ、そうしてあなたは生まれた。『4番目の【失望】』として。
だからあなたはいつも9番目にべったりなんですね」
「……そう、なのかな。でも、9番目はあったかいよ。0番目が消えてから笑わなくなったけど、それでも優しく抱きしめてくれるんだ」
「嫉妬しますねえ……」
「やめてよ、6番目の【嫉妬】みたいなこと言わないで……。
ほんとに失望しちゃうんだから」
「おやおや、それは困りましたねえ。0番目のいない今、私の主人はあなたなんですから。
主人に嫌われることは、死ぬことよりもつらい」
そう言って悲しげな憂いある表情を見せる7番目。
それでも4番目はそっぽを向いたままだ。