失望巡りて世界は廻る
迷蓮(めいれん)
*
目を開ければそこは霧の世界で。
まだ少しぼんやりする頭で、唯一わかるそのことだけは。
「……やっぱり、君が僕を世界につれ出したんだね、【迷蓮】(めいれん)」
「………。」
目の前に佇む小柄なその子供に。
されど妖しく沈黙なる子供に。
「あのね、僕、ぜんぜん思い出せないんだよ。君のせいで。なにもかも」
「………。」
びくりと震える迷蓮の体。
しかしその容姿ではふざけているとしか思えない。
目を開ければそこは霧の世界で。
まだ少しぼんやりする頭で、唯一わかるそのことだけは。
「……やっぱり、君が僕を世界につれ出したんだね、【迷蓮】(めいれん)」
「………。」
目の前に佇む小柄なその子供に。
されど妖しく沈黙なる子供に。
「あのね、僕、ぜんぜん思い出せないんだよ。君のせいで。なにもかも」
「………。」
びくりと震える迷蓮の体。
しかしその容姿ではふざけているとしか思えない。