失望巡りて世界は廻る
「む……な、なんだその格好はっ?貴様まさか外部の者かッ!」
「……いや、君こそ誰だよ。僕より君の方が怪しいと思うけど?子供がこんなところでそんな物騒なモノ振り回して……」
「いやどう見ても貴様の方が年下だろう?! いいから答えろ!貴様は何者だ!」
どうやら話を聞かないらしい17ほどの少年は、近くに転がっていた木棒の先を4番目に向ける。
「……ねえ、なんでそっちの刀じゃなくて、そんな脆い木棒を向けるの?僕を威嚇するなら刀の方が有利でしょう?」
「馬鹿者! 女子供に向けるためのモノではない上に、なりふり構わず己を護るために鍛えたわけではないっ!
貴様に刃(やいば)を向けられるわけが無いだろう?!」
「そこは意外と律儀なのね……」
誰彼構わず暴君なりの刃を向けられると思っていた4番目は拍子抜けした。
そんなにも危ない人じゃないみたい、とほっと溜め息をついたまさにその時。