【短】愛を、このカラダに焼きつけて。
「いいから先に行ってろ」
「はぁーい…」
そう言って、
槙田くるみは1人で食堂へと歩いていく。
爽介くんはというと、
女性社員にたくさん話しかけられて、なかなかコピーが進んでいなかった。
「爽介くん、コピー……」
「わあっ!先輩!すみませんっ!!」
同じ班だから、こうして仕事関係で話すことはよくある。
じゃなかったら、私は男の子とお話なんて絶対出来ない。
私って結構奥手だから…
男の子相手…ましてや、こんなイケメンの爽介くん相手だと、何を話せばいいかわからないくらいだ。
同じ班でよかったな、と、心底そう思った。