恋する本 短編 下


教室のドアを開ける


隣りの席の男の子が本を読んでる!
よりによって一番ばれたくない人に
読まれてる


「あ」


私は彼に近づき
本を奪って帰ろうとした


明日から私はクラスの笑いもんだ
泣きたい


「待って!」


彼の声に立ち止まった
振り向かずにそのまま


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