俺ら参上ッッ!!
――1時間後
「ゴメンね、恋一…」
「いやいや、いい人だな、お前の兄さん3人共」
あれから一時間、こっぴどく秋斗に叱られて、恋一はこっぴどく質問攻めにあって…大変だった。
そして、私の部屋で二人でお茶。
「秋斗、お父さんみたいに過保護だからさ…」
「いや、なんだかんだ言ってひかりを心配したんだろ?
いい人じゃん!」
恋一は笑いながら私の頭を撫でた。
ち、近いよ恋一…//
なぜかドキドキする。
胸の鼓動が恋一に聞こえそうなくらい。
「恋一っ…」
「んー??」
「ち、近い…から…//」
「あ、わり!////」
慌てて恋一は私から離れた。
び、びっくりしたぁ…
だけど、少し寂しかった。
なんでだろ…
私、九条くんのこと好きなはずなのに…
「ひかり、オレ聞いたよ
お前の家庭事情と、お前の中学と高校でのこと…
あと、ほんとのお前のこと」
「え…??」
恋一は雅哉達から、中学でのイジメの話、九条くんの話を聞いたらしい
私、雅哉達に何も言ってないのに…なんで?
「ひかりは必死に1人で頑張ってたらしいけど、全部わかってたって言ってた」
「そう、なんだ…」
秋斗…雅哉…龍進…
やっぱり嘘はつけないよね。
「いい兄さん達だな。
だけどお前さ」
「え?」
恋一は再び近づいて、私を強く抱きしめた。
「こ、恋一…!?//」
「黙って聞け」
いつもより強引な恋一に、私はさらにドキドキした。
「ほんとのお前のこと聞いて…
オレ、さらに好きになった」
「こう…いち…」
「さっき言ったの、嘘じゃねーから」
恋一は私の目をジッと見た。
その瞳から、真剣な気持ちが伝わってきた。
「お前が…好きだ」
恋一…
初めて私は面と向かって告白された。
すごく…嬉しかった。
「でも恋一…」
私は…亮が…
「いや、まだ言うな」
恋一は私の口を押さえた。
「まだなんもしてねーじゃんオレ。
九条なんかよりも…もっと好きにさせてやるから」
すごくドキドキした。
なんでかはわからないけど、亮への気持ちと似たところがあった。
「だから…覚悟しとけよ?」
「……うん」
また恋一にキツく抱きしめられた。
なんだか心地がよかった。
「つーかひかり、お前
伊達眼鏡な上に、わざと地味にしてたんだってな」
「そ、そこまで聞いたの!?」
まーさーやー…!!!!
「お前さ、明日暇?
ちょっとオレに付き合え」
「へ?」
まぁ確かに明日土曜日だし…何も予定ないけど…
それって…
「で、デートってこと…??」
「ま、まぁ…そうなるな!」
恋一は照れながら私に言った。
恋一が照れたら、私も照れる…//
また二人で赤面した。
でも…それもいいなって思った。
「明日…空けとけよ?」
「うん…!」
楽しみだった。
好きだとか関係なく…
仲良くしてくれる恋一にすごく感謝していた。
「おい、ひかり…って」
「あ、秋斗!?//」
「秋斗さん!?//」
抱きしめ合っていたところに、ちょうど秋斗が入ってきてしまった。
「恋一…こっち来い!!」
「は、はい…」
「あはは…」
やっぱり過保護な秋斗です。
私の心の中で、何か変わった気がした。