俺ら参上ッッ!!


「そういやさーひかり」

「んー??」


私達はお昼時だからファミレスに来ている。


「オレ達が初めて話した時のこと…覚えてる?」

「うん…もちろん」


忘れるわけない…
あんなに心がときめいたのは久しぶりだったから。


「今だからほんとのこと言うけどさ…
あん時オレと玖白、お前のこと待ってたんだ」

「え?」

「オレら生徒会のてっぺんに立ったらお前に話しかける予定だった」


どういう…


「…わかりませんって顔してんな!」


恋一はちょっと笑った。


「オレらさ、お前のこと1年の時から知ってんの」

「えぇぇ!!?」


う、嘘だ!!


「お前…1年の時からイジメられてたんだろ?
オレらなんもできないから、てっぺんに立ったら助けられる…そう思ったんだよ」


な、なんで私のこと…


「だから十分な力得たんで、今ひかりと堂々といるってワケ!」


恋一はニッコリ笑った。

な、なんか頭ぐちゃぐちゃ


「なんで私を助けようと思ったの…??」

「お前覚えてっかなぁ…
1年の夏ん時」

「へ…??」


1年の…夏?


「オレ当時バスケ部だったんだけど、放課後1人で練習してたら鍵閉めるよーってひかりがオレに話しかけて…」


え、もしかして…


「そん時ほんとは部活なかったんだ。だからなんも持ってきてなくて…
そんなオレにひかりは部室からタオルと、自販機からスポーツドリンク買ってきた」

「……」

「あん時のお前の優しさに、オレ惹かれてた。
だからお前がイジメられてるって聞いた時はほんと腹たったけどなんもできなくてな…」

「恋一…」


恋一の優しさにすごく胸が熱くなった。

ってか…


「え!?
あの時の人、恋一だったの!?」

「反応おそっ!」

「だ、だって黒髪だったし…!」

「雰囲気変わったってか?」


1年の時の恋一は黒髪で短髪だった。
今は…うん、金髪にピアスでちょっと髪長くて…まさに不良だね。


「ずいぶん変わったねぇ…」

「いぇす!」


恋一はピースしてニカッと笑った。

そこ自慢するとこじゃない!

私も自然と笑顔になっていた。


「そんなこと言ったら、ひかりだって変わったろ」

「え?
あぁ…まぁ、今はね。
これがほんとの私だから」

「…1つ提案」


ん?なんだろ?


「お前さ、来週からそれで学校来い!」

「へ!?
無理無理!」

「なんでだよーかわいいじゃん」

「あ、あんまり目立ちたくないから…」


また何されるかわからないしね…


「…そうだよな。
だったら、1つオレに約束して」

「なに?」

「オレだけの前では…いつもこれでいて」


恋一…


「うん…喜んで」


二人で笑った。

恋一といると、心が落ち着く…




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