俺ら参上ッッ!!
-放課後-
四人でクラスに残って話し合いを始めた。
「オレ騎馬戦やりてーな!」
第一声は恋一がきった。
恋一いつも気つかって明るくしてくれて…ほんとありがたいな。
「恋一は騎馬戦が一番似合うな」
フッと玖白が笑った。
いつも恋一をサポートしてるのは玖白。
玖白も気つかってくれて…ほんとに優しい。
「海野さん、何の種目やりたいの?」
「へっ!?」
日野美沙は私に優しく声をかけた。
ありえない…
「私は…なんでもいいかな」
自然と笑おうと努力したけど、苦笑いっぽくなってしまった。
「あと残ってるのは学年対抗リレーとパン食い競争と借り物競争…
海野さん、借り物競争は?」
日野美沙は私に自然と笑いかけた。
違和感しかなかったけど、ちょっと嬉しかった。
「じゃ、じゃあ私借り物競争やる!」
「頑張れよひかり!」
「頑張れ」
「頑張ってね、海野さんっ」
3人に励まされた。
すごく胸が暖かくなった。
日野さん…裏ありそうだけど、そんなに気にしちゃいけない!
「会長は何やります?」
「あ、玖白でいい
あと敬語はいらない」
「じゃあ…玖白くんは何やるの?」
「んー…」
玖白は難しい顔をした。
何を悩んでるんだろう?
「恥ずかしい話だが…
俺、運動が苦手なんだ」
「「「え」」」
3人の声が揃った。
「く、玖白いつも体育サボってんのそういう理由だったんか!!」
恋一が大声で笑った。
「おい!笑うな恋一!」
「くははははは!!
やっべー傑作!!」
恋一はツボに入ったらしく、ずっと笑い続けた。
玖白が運動できないなんて意外すぎる…
「びっくりだね、海野さん」
「そ、そうだね!」
日野美沙は普通に私に話しかけてくれた。
意外といい人…??
「あ、ひかりってワタシも呼んでい?」
「もちろん!」
「ワタシのことも美沙でいいから!」
いくらイジメの主犯でも、友達がいなかった私にとってはとても嬉しかった。
「ちょ、そこだけ二人の世界に入るなー!」
「そうだぞ!」
「「あはは!」」
私が想像していたのとは違う放課後になった。
結局玖白はパン食い競争で、美沙が学年対抗リレーに出ることになった。
――
「おい日野」
「なに?」
「お前…何か企んでるのか」
「なにが?」
「とぼけてんじゃねーぞ」
「ひかりに何かしたら、俺達が許さない」
「それだけ」
「ワタシ、は……」