俺ら参上ッッ!!
-運動会当日-
「おいひかりー!
遅れるぞ!」
「今行くー!!」
また慌ただしい朝になった。
私はいつも通り寝坊。
急いでリビングに向かった。
「ひかり今日運動会なんでしょ?
パン焼いたから学校行きながら食べな?」
龍進は相変わらず優しく微笑んだ。
「うん!」
「ひかり、頑張れよ」
「ありがとう秋斗!」
あれ、いつも以上に秋斗お父さんみたいになってる…
って、そんなこと言ってる場合じゃなかった!!
「いってきます!!」
「ふぁ…てらー」
「おう」
「いってらっしゃーい!」
私は急いで家を出た。
相変わらず龍進の焼くパンおいしいなぁ
そう思いながら、いつもの道を走っていた時だった。
「……え」
「よう」
私の前には九条くんがいた。
「な、なんでここにいるの…」
「…お前に話があるんだ」
話…??
いきなりなんなの…
「今さら話すことなんて……っ!?」
「頼む!!」
気づけば九条くんに抱き締められていた。
だけど私はなんだか体を離せなかった。
やっぱり私まだ好きだから…??
「今日の運動会の種目で…俺騎馬戦に出るんだ」
騎馬戦て…恋一と同じ種目だ…
「それで1位取れたら…俺と1日でいい、デートして欲しい」
「…っ!?
わたし、は…」
「強制だから」
九条くんの抱きしめる力が強くなった。
私はドキドキしていた。
「それじゃあ後でな」
「……」
何も言えなかった。
九条くん…
-校門-
「ひかりおはよ!」
「おはよー!」
校門で美沙と私は待ち合わせしていた。
こんな感じで登校するの初めて…!
嬉しいと思う反面、さっきの出来事が頭から離れなかった。
「ひかり、どうかしたの?」
「へ?
あ、いや!なんでもないよ!」
「そう…??」
考えちゃダメだ!うん
あんまり深く考えないことにした。
「さてと!
運動会一緒に頑張ろうね!」
「うん!」
よし!やる気出てきた!!