俺ら参上ッッ!!
「1位おめでとうございます!!
さっきの壇上で目立っていた海野先輩ですよね!?」
「は、はぁ…」
「隣の方は彼氏さんですか!?」
「え!?」
か、勘違いされてる!!
「ち、違いま…」
「そうなんです!!」
私の言葉を遮るように、雅哉がそう言った。
「ちょ、雅哉!!」
「おもしれぇじゃん!」
「なにがよ!」
むちゃくちゃなんだから!!
「雅哉さんて言うんですね!?
歳はおいくつなんですか!」
「24!!」
「歳上だ!!」
はぁ…もう…
めんどくさいなぁ
「ねぇねぇ、あの人かっこよくない!?」
「海野ひかりの彼氏だって!」
「えぇ!?嘘でしょ!?」
「会長か副会長が彼氏じゃないの!?」
「あんなに地味だったのに実はかわいいからね…納得できるわ」
さっきから言わせてればどいつもこいつも!!
「だから、この人は…!」
「オレがひかりの彼氏だ!!」
私が説明しようとした時、横から恋一が割って入った。
「ちょ、恋一まで!?」
「オレがひかりの彼氏!」
「おーっと!二股か!?」
リポートしてる人、話ごちゃごちゃにしないで!
「え!?やっぱり!?」
「どっちが彼氏!?」
あぁあ…さらにゴタゴタしちゃってるし…
「いや、俺だよ彼氏は」
そこになんと、玖白まで混ざってしまった。
く、玖白!!?
「はぁ!?
何言ってんだよ玖白!」
「お前こそ何言ってるんだ」
「あー、この二人じゃなくてオレが彼氏だから♪」
「何がどうなっているんだ!?
4角関係か!?」
もう…もう…
「いい加減にしなさぁぁあああああああい!!!!!!!!!」
――……
「悪ぃ悪ぃ…」
「悪かった」
「ゴメンひかり!」
3人を連れて静かな場所に来た私達は、説教を3人にしていた。
「もう…ゴタゴタさせないで!」
「いやー、あんまりおもしろかったもんで!」
「「同感」」
「雅哉…玖白に恋一まで…
全然反省してないじゃない!!」
まったく…疲れる。
はぁとため息をついた時、美沙が急いで走ってきた。
「や、やっと見つけた!
恋一!出番!」
「うおっやっべ!
今行く!!」
恋一と美沙はダッシュで行ってしまった。
あ、嵐のようだ…
「ふぅ、じゃあオレらも戻るか」
「そうですね」
「……」
何ケロッとしてるんだか。
もう怒るのも疲れたからいいや…
3人で会場へ戻った。
――
「なぁ…玖白だっけか?」
「あ、はい」
「お前どっかで見たことあるツラしてんだよなぁ」
「?」
「んー…昔会った気が…」
「……雅哉さん」
「あ?」
「多分、会ってます」