俺ら参上ッッ!!
*第二回目*
有名人ッッ!?
*ひかりside*
「ふぁ…」
眠い…うー
またベッドへ。
私の日常で二度寝は当たり前。
「んん…」
「おーい、ひかり!
朝だぞ!」
「んー、雅哉…
もうちょっとだけ…」
「…雅哉さんじゃないんだなこれが!」
「…え?」
確かに雅哉の声じゃない…
私はゆっくり目を開けた。
そしたら目の前にいたのは…
「こ、恋一!!?」
「せーかい!」
恋一は私に股がっていた。
「ちょ、なんで恋一が!?」
「んー、外で待ってたんだけどひかり一向にこねーから
龍進さんに中いれてもらった」
龍進…!
いらないことして!
「それにしても…ひかりの寝顔はかわいいし、寝癖ついてんのもかわいいな…」
「ちょ、恋一離れて!!」
「やーだね」
今日の恋一なんか積極的…
どうかしたのかな?
「どうしたひかり……おっと
朝から盛んだなお前ら」
雅哉がまたいきなり部屋に入ってきた。
「ま、雅哉!?//」
「雅哉さんにだけは言われたくないっす!」
「恋一、お前も言うようになったな!
あー頭ガンガンするわ」
雅哉は昨日相当飲んだらしく、いわゆる二日酔い?
「と、とりあえず恋一離れて!!//」
「ほーい」
大人しく恋一は離れてくれた。
「雅哉、確か薬あったはずだから飲む?」
「んー、オレ薬嫌い」
まったく雅哉は…
「子供みたいなこと言わないっ」
「じゃーひかり口移し」
出たよ…雅哉の悪い冗談
「私が口移ししたら飲むの?」
「もちろん!」
ん…冗談じゃない…??
「わかったよー」
「いやいやいや!オレが良くないっての!」
恋一は私の前に立った。
「雅哉さん、オレが口移ししてあげますよ」
「はぁ!?
なんで男にされなきゃなんねぇんだアホ!」
ふふっ、雅哉が恋一のペースに乗せられてる!
おもしろい!
「あー頭痛ぇ…
寝るわ、おやすー」
「おやすみ!」
「おやすみなさい」
雅哉は頭を抱えながら部屋を出て行った。
相当キツそうだったなぁ
「…とりあえずひかり」
「ん?」
「遅刻決定だな」
「あ…
もういいや」
もう急いでも間に合う時間じゃなかったから、私達はリビングに行って朝食をとることにした。
「おはよー龍進」
「おはよう!
今日はサラダとヨーグルトとベーコンエッグトースト!」
「美味しそう!
さすが龍進!」
私はちゃちゃっと朝食を済ませて、学校の支度をした。
「ひかり、これから眼鏡もおさげもやめるの?」
龍進はキョトンとしていた。
「うん、やめた!
もう素の私でいる!」
「それがいいよ」
龍進は私に微笑んだ。
「それじゃいってきまーす」
「いってらっしゃい!
気をつけてね、恋一くんも」
「ありがとうございます!」
私と恋一が一緒に家を出る異様な光景になってしまった。
-学校-
「今日遅刻したし、サボるかひかり!」
「何言ってるの!
まだ一時間目には間に合うから行くよ!」
「わーったよー」
まったく恋一は…
二人で廊下を歩いていたら、玖白と美沙が待っていた。
「ひかり、恋一!
おそーい!!」
「何してたんだ二人で」
ちょっと怒り気味だった。
「いや、あのね…」
「あー悪ぃ悪ぃ!
ラブラブしてたら遅刻した!」
はぁ!?
「何言ってるの恋一!」
「あーはいはい、そうね」
「恋一、お前引っ込んでろ」
二人は恋一に冷たい視線を浴びせた。
「ひでー!」
「ひかり、教室行くか」
「ひかり行こー!
恋一おいて」
「う、うん」
ちょっと可哀想だけど、おもしろいからいっか!
「おいおめーら!
この野郎!」
四人で戯れながら教室に入ると、クラスのみんなは一声に静かになった。
な、なんか怖いなぁ…
そう思っていた時、私のことをイジメていた1人の子が私の前に立った。
なにか言われる…
「ねぇひかり」
「は、はい…」
「…あんたかわいいじゃん!!」
…へ?
「めちゃくちゃかわいいよね!
スタイルもいいし!」
「なにかしてるの!?」
私の前にクラス中の人が集まってきた。
ど、どういうことなの!?
「フッ…ひかり、良かったな」
「安心した!」
「ひかり、ワタシもなんか嬉しい!」
私…クラスの人に認められた…??
胸の中から何かが込み上げてきた。
とても…とても嬉しかった。
今まで二年間、いいことなかった私を…変えてくれたのはこの三人だ。
「ありがとう!
玖白、恋一、美沙!」
私は涙目になりながら笑った。