俺ら参上ッッ!!
-次の日-
「…一睡もできなかった」
昨日の出来事が頭をよぎって、全然眠れなかった。
だって今日から一緒に登校するんでしょ…??
考えただけで頭痛い…
そう思っていた時、雅哉がいつも通り私の部屋に来た。
「はよーひかり」
「…おはよ」
「なんで朝から不機嫌なんだよー
今日もっとびっくりする出来事起きるぜ?」
…これ以上なにかあるの…??
「その1つが……じゃーん」
「ん…??」
雅哉が私に見せたのは鍵。
「車、買ったんだよ!
今日から車登校できるぜ!」
「い、いつの間に買ったの!?」
「はははー内緒!」
雅哉はイタズラっぽく笑った。
ほんと雅哉も何するかわからない人だなぁ…もう
半分諦めつつ、私は支度をしてリビングへ向かった。
「おはようひかり。
雅哉と仲良く学校行くんだぞ」
「いってらっしゃいひかり!」
「う、うん…いってきます」
あれ、おかしいな…
こんなことしてる雅哉に何も秋斗が言わないなんて…
嫌な予感しかしなかった。
「ほらひかり、学校行くぞ!」
「…はいはい」
-教室-
「ねぇ雅哉さん!」
「あー雅哉でいいよ!」
「雅哉雅哉ー彼女いるの?」
「今はフリー!」
「キャー!ほんと!?
私狙っちゃおっかなぁ♪」
教室に入るなり、雅哉の周りにはいっぱい女子が群がっていた。
あぁ…噂さらに広がったのね…
「ま、雅哉さんとワタシだって話したいのに…!」
美沙はちょっと頬をふくらませていた。
そうだ、美沙雅哉のこと好きなんだもんね
「はよーひかり
雅哉さん、マジで同じクラスなんだな…」
「恋一…もう疲れた」
「よしよーし」
恋一は優しく私の頭を撫でてくれた。
「俺の目の前でイチャイチャするな。
それにひかりは俺のだ」
恋一の手を払いのけて、玖白はそう言った。
「はぁ!?
冗談やめろっつのー!」
「ほんとのことだ」
「いくら玖白でもぶっ殺す!!」
「やめて二人とも!!」
はぁ…もう…
昨日からの頭痛は今日もおさまらなかった。
「はーい席着けー!」
ガヤガヤしている時にちょうど先生がきた。
ほ…
良かった…
「今日から新しくこのクラスの担任になる人を紹介する!」
え!?
先生じゃなくなるの!?
突然の出来事に私は頭が混乱した。
「副担任も変わる!
入ってください!」
そう先生が言って、ドアから入ってきたのは…
「はじめまして、海野秋斗と言う。
今日からこのクラスの担任だ、よろしく」
「はじめまして!
副担任になった海野龍進です!
仲良くしてね?」
え…
「おー!秋斗龍進!
待ってたぜ!」
「秋斗“先生”だ、雅哉」
「ほーい」
秋斗に龍進が…担任?
「ちょ、玖白!!
さすがに秋斗さんと龍進さんが担任になるとは聞いてねーよな!?」
「あぁ…これは…計算がさらに狂う」
恋一と玖白も困惑していた。
「秋斗先生、怖そうだけどカッコいいよね!」
「龍進先生も爽やかでカッコいい〜!!」
「ウチらのクラスヤバくない!?
イケメン揃いすぎ!!」
あぁ…もう…
何もかも終わった気がする…
「おいひかり!?
大丈夫か!?」
「ひかり!!」
みんなの声がだんだん遠くなって………
何も聞こえなくなった。