俺ら参上ッッ!!
――……
「ん…」
「ひかり!?」
ゆっくり起き上がったら、そばに恋一がいた。
「ここ…どこ?
私どうしたの…??」
「ここは保健室。もう放課後。
いきなりお前HRん時倒れて、ずっと眠ってたんだよ
寝不足だったんか?」
あ…そういえば寝てなかった。
「すっげー心配したし焦った…」
恋一はふーと息をはいた。
心配させちゃったんだ…
ゴメンね…
「昨日も今日もいろいろありすぎて…
頭混乱しちゃって」
「そりゃそーだろ
オレらだってさすがに秋斗さんと龍進さんはビビった」
あれも…現実なんだよね。
「さらに有名になっちまったな、ひかり」
恋一は笑った。
あぁ確かにそうだね…
はぁ…
「なんかあったらオレにちゃんと言えよ?
オレはいつだってお前の味方なんだから」
「うん…ありがとう恋一」
恋一はずっと私の手を握ってくれていたみたいで、さらに力をいれて握ってくれた。
すごくドキドキした。
「体調大丈夫なら帰るか!
他のやつらには先に帰らせたからさ」
「うん!」
「オレ送ってく!」
ほんとに優しいなぁ恋一は…
さらに胸がドキドキした。
-玄関-
「よいしょっと」
靴を脱いで下駄箱を開けたら、1つの紙が入っていた。
なんだろ?
開いてみたらそこには、
『ひかり先輩へ
放課後校舎裏で待ってます』
へ!?
「おいひかり、どーし……
なにそれ」
「あっ恋一!」
恋一は私からその紙を奪った。
「ふーん…
ひかり、ちょっと待ってろ」
「え?」
それだけ言って恋一はどこかに行ってしまった。
どうしたんだろう恋一…
-20分後-
「悪ぃ、おそくなった!」
「もう恋一!
どこ行ってたの!」
「……」
恋一はいきなり黙って真剣な目で私を見た。
どこか少し怒った様子に見えた。
「ちょっとひかり、コッチ来い」
恋一はいきなり私の腕を掴んで引っ張った。
「ちょっと恋一!!
どうしたの!?」
恋一に引っ張られて来たのは屋上。
い、いきなりどうしたって言うの…??
ドンッ
「ひゃっ!」
気づいたら私は屋上のフェンスに押し付けられていた。
「ど、どうしたの恋一…」
「……」
恋一は黙って何も言わない。
でも怒りは伝わってきた。
「ひかり…お前好きなヤツでもできたの?」
「へ!?」
ど、どういうこと!?
「……さっき、紙に校舎裏で待ってますって書いてあったろ?」
「うん…」
「オレ行ってきたんだ」
あ、そうだったんだ…
「そしたら男がいて…
ひかりにコクろうとしてたらしくてよ」
「!!?」
ま、まさかそうだったなんて…!
「なんかさ…すっげー腹立たしくなってな。
ひかりを取られる気がして…
それで腹がたった」
「恋一…」
それってもしかして…
「嫉妬…??」
「ったりめーだよ!
お前のこと…好きなんだからよ…」
恋一は少し照れてそう言った。
なんだろう…すごく愛おしい…
そう思ったら、なぜか私は恋一に抱きついていた。