俺ら参上ッッ!!
-旅行当日-
玖白の指定の場所に行くために、私は雅哉に送ってもらうことにした。
恋一は私と一緒に行くと行って、早めに家に来てくれた。
玖白は「財布と携帯と身体だけでここに来い。後は何もいらない」と言ってた。
ほんとに大丈夫なのかな…
「おいひかり、荷物何もないけどいいのか?」
「いい…みたい」
雅哉は心配そうにしていた。
そりゃあ心配になるよね…旅行に行くのにこんなに荷物少なかったら。
「まぁなんとかなりますよ雅哉さん!
玖白だし!」
「んー、まぁなー」
そんな会話をしていたら、あっという間に目的地についた。
「んじゃ気をつけて行ってこいよ?ひかり」
「うん!ありがとう雅哉!」
「雅哉さん送ってくれてサンキューです!」
「オレがひかりを守ってやれない分、ひかりをよろしくな?
彼氏サンよっ!」
恋一は照れながら「う、うっす!」と言った。
不安もあるけど…楽しみだなぁ!
胸の中はワクワクしていて、嬉しい気持ちでいっぱいだった。
「あれ、玖白と美沙いねーなー」
「そうだね〜」
玖白と美沙の姿が見当たらない。
その時、
「おーい!!
ひかりー!恋一ー!」
「こっちだ!」
遠くから声がして、二人で振り返ってみたら
そこには…普通の飛行機よりは小さめな飛行機があって、その側に玖白と美沙がいた。
私達は慌てて駆け寄った。
「玖白、なんだよこれ!?」
「あぁ、これはプライベート飛行機だ。
俺達が貯めたお金で借りてきた」
く、玖白すごい…
「俺達の楽しい旅行を、他の乗客に邪魔されたくないだろ?
四人でいたいじゃないか」
「…そうだね!」
ちょっとやり過ぎな気もするけど…
玖白の気持ち、すごく嬉しい!
さっそく私達は飛行機に乗って沖縄へ向かった。
-飛行機の中-
「……り」
「んー…」
「ひかりー!!」
「ほえ!?」
ガバッと起き上がったら、飛行機の中には恋一だけしかいなかった。
「あ、あれ!?
玖白と美沙は!!?」
「先行った。
もう着いたぞー」
そうだったんだ…
あれから何時間寝たんだろう。
みんなと楽しくおしゃべりしていたらいつの間にか眠りについていた。
「行くぞ、ひかり!」
「うん!」
恋一と手を繋いで外に出てみたら…
すごくキラキラした綺麗な海が広がっていた。
「すごく綺麗…
こんなに綺麗な海初めて…」
「すげーな…
テレビで見んのと全然ちげー…」
二人であまりにも澄んだ海に感激していた。
「私の近くの海も綺麗だけど…
沖縄の海ってまた違う綺麗さがあって素敵…」
「だなー!
いいとこ来た!…のはいんだけどさ…」
恋一が渋い顔をした。
「ひかり…めちゃくちゃあっちぃ…」
「……確かに」
感激してて気づかなかったけど…ここ沖縄だし、夏だから…暑すぎる。
「うあー溶けるー
やべーあっちぃー」
「うぅー」
「なぁひかりー」
「んー??」
服をパタパタしながら恋一の方に顔を向けた瞬間。
「ん…」
……キスされた。
「こ、恋一!?////」
「へへっ、愛情補給…?」
ちょっと照れながら私に笑いかけた。
充分暑いのに、さらに暑くなっちゃった!!////
でも…悪くないかも…
「おーいお二人さーん
イチャイチャしないでくださーい暑苦しーい」
「み、美沙!?//」
「まったくお前らは…
俺達が見てない間にいつもイチャつくんだよな」
「うっせー玖白!!
いいだろ!」
そんなことを話ながら、玖白が別荘へ案内してくれた。
別荘への道のりもすごく素敵な道だった。
フラワートンネルもあった。
「ほら、ここが別荘だ」
「「うわぁ…!」」
私と恋一は二人で感激した。
すごく大きい!
それにアンティークで、外国に来た気分になる…
それくらい素敵な別荘だった。