俺ら参上ッッ!!

*恋一side*



さっきからひかりをずっと見ていて思う。


「なんか男達の視線が集まってる気が…」


案の定、オレの前を通って行ったヤツらがひかりの話をしていた。


「なぁなぁ、あの子かわいくね?」

「隣にいる子もかわいいな!」

「ナンパしに行くか?」


……おいおめーら
人の彼女に…!

オレはいてもたってもいられなくなって、ひかりと美沙の元へ走った。


「あれ?どうしたの、恋一」

「何かあった?」

「あ、いや…」


いざひかりの前に立つと言葉が出てこない。

でも、ほっといたらまた悪い虫がつくよな…!


「ひかり、ちょっとコッチ来いっ」

「ど、どうしたの!?」


無理やりひかりをオレと玖白が張ったパラソルの下に引っ張ってきた。


「…ひかり」

「なに?」

「これ今は着とけ」


さっきひかりが脱いだパーカーを渡した。
素直に着てくれた。


「これでいい?
…いきなりどうしたの?」

「……あー!!
オレ子供っぽい!!」


こんな自分がイヤでブルーシートの上に寝転がった。


「お前の水着姿、他のヤツらに見られてんのすっげー腹立って…」

「恋一…」


ひかりはオレの隣に体育座りをした。


「なんか嬉しいな…」

「え?」

「嫉妬してくれたってことだよね…??
だから嬉しい…」


やべー…かわいすぎる…
反則だろひかり。

オレは抑えきれなくなって、起き上がってひかりを抱きしめた。


「こ、恋一!?//
周りの人に見られるよ…//」

「関係ねーよ…
ひかりが悪いんだよ、そんなかわいいこと言うから」


抱きしめる力を強くした。
女を好きになったことがないオレは、こんな感情を抱くのは初めてだった。

ひかりを好きになってからも…付き合ってからも…初めてが多すぎて、いつも心臓バクバクいっちまう…

それはオレだけじゃなく、ひかりもそうだった。
それがたまらなく愛おしかった。


「ひかり、ちょっとコッチ向け」

「へ?」


ひかりが顔を向けた瞬間、軽く触れるくらいのキスをオレはした。


「こ、恋一!?//」

「愛情補給ーっ
…もっかい、いい?」

「もう…
いいに決まってる…」


かわいすぎだって…

オレはゆっくり優しいキスをした。
唇を離したらひかりの顔がほんのり赤くなっていて、さらにドキドキした。


「やべ…
ひかり、止まんねーわ…」

「へ?…んっ…!?」


一回と言ったけど、抑えられなくて何回もキスをした。

幸せだ…すげー幸せ…

幸せを噛み締めながら、何回も何回も唇を重ねるうち、ひかりが息苦しそうにした。
オレはゆっくり唇を離した。


「はぁ…もう!
恋一キス長いよっ!」

「わりわり、つい
…こんなんで恥ずかしがってたら、先持たねーよ…??」

「!?////」


今度は顔が真っ赤。

ほんとかわいいな、ひかり。
もう手放せねー…






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