俺ら参上ッッ!!
*ひかりside*
海で思う存分遊んでいたら、もう夕方になっていた。
時間経つの早いなぁ…
もうちょっと遊んでいたかった…
「恋一、ひかり、美沙、帰るぞ」
玖白の言葉で別荘へみんなで帰った。
「腹減ったー!」
「もう食事は準備してある」
リビングに来た瞬間、たくさんの美味しそうな料理がテーブルの上に並んでいた。
「く、玖白!
これどうしたの!?」
「あぁ、さっき俺が抜けた時に作ってたんだ」
玖白が!?
相変わらずなんでもこなす玖白を尊敬した。
ま、運動はできないんだけどね?
みんなにわからないようにクスッと笑った。
「うまそー!!」
「ほんとすごいね玖白!
惚れ直しちゃった!」
「お、おう」
玖白が照れてる!!
あ、そうじゃなくて…
相変わらずすごい美味しそうな料理!
「「「「いただきまーす!!」」」」
四人で声を揃えていただきますを言って、料理を食べ始めた。
「ん!これめちゃくちゃうまっ!」
「うあー幸せー!!」
「ふぁ…玖白すごい」
「ありがとな」
どの料理もとてもおいしくて、あまりいつも食べないけどいっぱい食べれた。
みんなで雑談しながら食べていると、ふと玖白が何かを思い出したように喋り始めた。
「なぁお前ら
俺が喫茶店でひかりにノート渡した時に言った言葉覚えてるか?」
喫茶店…あ!
「沖縄行ってからのお楽しみなんちゃらかんちゃらって言ってたやつか?」
口に食べ物を頬張りながら恋一が言った。
「そう、それだ
…まぁ実は何も考えはないんだ」
「「「え?」」」
三人の声が重なった。
「ノープランだったんだ。
何回考えても…お前らと一緒にいれるだけでいいとしか考えられなくてな…」
それは私もおんなじだった。
きっと恋一も美沙も。
「いいんじゃねーか?
オレらで今から考えよーぜ!」
「そうだよ玖白っ!」
「必死に考えてくれてありがとう玖白…」
「……」
急に玖白が黙りこんだ。
あ、あれ?
どうしたんだろう
気のせいかもしれないけど、玖白の目が少しうるっとしてるように見えた。
「あ、玖白もしかして…泣いてんのか?」
「はぁ!?」
「玖白かわいいー!!」
玖白が泣くなんて!
天と地がひっくり返ったみたい!!
「うるさいお前ら!
泣いて…ねぇからな!」
「説得力ないよ玖白!」
私はそう言って笑った。
今日は玖白の意外な一面をいろいろ見れた気がする。
恋一もそう。美沙も。
私達はどんどん仲良くなっていく。
「あ、そーいや玖白
1つ疑問があるんだけどよ」
「なんだ?」
「オレらってさ、いつまでここにいるわけ?」
あ、そういえば何日いるか決めてなかったもんね!!
「んー、それも決めてなかったな…」
腕を組んで悩む玖白。
「明日までか?
それとも後1日か2日か?
それとも……一週間がいいか?」
そんなの…
「「「一週間に決まってる!!」」」
へ!?
私が思ってることを口にしたら、恋一と美沙もおんなじことを言った。
「はは!
結局考えてることおんなじだな!」
「びっくりしちゃったよー!!」
「ふふっ、やっぱりいっぱい一緒にみんなといたい!」
「お前ら…」
長くいれるなら、いれる分みんなと楽しい思い出を作りたい。
そう考えていたのは私だけじゃなく、みんなそうだった。
みんなと一緒の気持ちで、私はすごく嬉しくなった。
一週間…素敵な思い出いっぱい作れるといいな。