俺ら参上ッッ!!
*玖白side*
夜、俺は美沙の部屋へ向かった。
コンコン
「美沙?」
ドアを開けて中に入ると、美沙はベットでスヤスヤと寝ていた。
寝てたか…
俺は仕方なく部屋に戻ろうとしたけど、どうしても美沙の側にいたくて結局美沙の部屋に入った。
「美沙…」
ベットに座って、美沙の寝顔を見る。
幸せそうな顔をしていた。
「かわいいな…」
美沙への好きという気持ちが込み上げた時だった。
「…ありがとう!」
「!!?」
美沙がいきなりパッチリと目を開けた。
「お、お前起きてたのか!?」
「えへへ、ゴメンね〜
玖白の反応見たくて!」
こいつ…
俺は美沙の上に股がった。
「玖白!?」
「…少し黙ってろ」
俺は美沙の両腕を右手で押さえて、左手で顎を持ち上げた。
「からかうお前が悪いんだからな」
ピンクの唇へ俺は少し強引にキスをした。
何度も何度も。
「…はっ……」
唇を離すと、美沙は少し笑っていた。
「…なんで笑う」
「え?だって…幸せだったから」
艶やかな笑顔は俺を一瞬で虜にする。
美沙はずるい。
「ばーか…」
愛おしくなって、また何度もキスを美沙に浴びせた。
感情が抑えられない…
これはやばい…
俺は美沙から唇を離して、少し距離をとった。
「玖白…?」
「待て…話しかけるな
…抑えてるんだ」
そう言うと、ゆっくり美沙は俺に近づいて俺の腕に腕を絡ませてきた。
こいつばかだろ…!
「何してるんだ美沙」
「…抑えなくたっていんだよ…??」
え?
今なんて言った…??
「お前…」
「ワタシ…覚悟できてるし…
それに、もっと玖白にキスされたいし触れてほしい」
こいつは…
俺より男前なところがある美沙。
ちょっと情けなくなる。
「お前、自分が言ってることわかってるのか?」
「うん…もちろん
ワタシ、玖白が好きだから…」
美沙のその言葉を聞いてどこかでプチンと何かが切れる音がした。
気づいたら美沙を強引に押し倒していた。
「く…しろ…」
「…優しくなんかしてやらないからな…」
「…それでもいいよ」
こいつは…ほんとばかだ。
「嘘に決まってるだろ…
好きなお前を泣かせたりなんてするかよ
…優しくする、多分」
「多分なんだ」
美沙は弱く笑った。
きっと緊張しているせいだろう。
そんな美沙も愛おしくて、思わずキスを浴びせた。
「ん…玖白…」
「痛かったら…言えよ」
幸せな時間だった。
美沙が側にいて、夜を共にするこの時間が…
「あっ…」
美沙の声が漏れるたび、俺はすごくドキドキした。
こんなにも美沙を好きだったのか…
自分でもびっくりするくらいだった。
こんなに人を愛したのは初めてだ。
そしてこんなに…愛があって幸せなセックスも初めてだ。
「んんっ…玖白っ…!!」
「はぁ…美沙…好きだ」
「ワタシも…大好き」
ずっと俺達は愛し合った。
美沙…愛してる。