俺ら参上ッッ!!


-ちゅら玉ショップ-


「いらっしゃいませー」


カフェを出てさっそくちゅら玉ショップに来た。

わぁ…綺麗!

海の色と海のアクセサリーが大好きな私にとって、夢のようなショップだった。


「すげー綺麗だな!」

「うん!
どれがいいかなぁ!」


目をキラキラさせていると、恋一は少し目が泳いでいた。


「ん?恋一どうしたの?」

「あ、いや…あのさ
オレちょっと行きたいとこあるんだけど、ひかり1人にすんのはなーってな」

「気にしなくていいよ!
行ってきて!」


恋一は笑顔になって「行ってくる!ここで待っててな!」と言って行ってしまった。

…さて、私はお土産選び!

いろいろありすぎて目移りしていると、店員さんが私に話しかけた。


「何かお探しですか?」

「あっ、えっと…
兄三人と私でお揃いの物が欲しくて!」


店員さんはふふふと笑って、何かを持ってきてくれた。


「これはいかがですか?」


店員さんに出されたのはちゅら玉のネックレス。
すごく夏らしくて、小さな貝殻もついていた。
私は一目惚れしてしまった。


「かわいいですね!!」

「ふふふ、そうですよね
お色は黒、赤、黄色、ピンク、青などございますが…どちらにいたしますか?」

「うーん…」


秋斗は…確か青が好きだったはず!
雅哉は赤が似合うな。
龍進は私の中でのイメージカラーがオレンジ!
私は…ピンクにしようっ

色を店員さんに伝えて、レジでお会計を済ませようとした時、ふとある物が目にはいった。


「あ、あの!すみません!」










-30分後-


「わりぃひかり!
待たせたか?」

「ううん!大丈夫!」


恋一と合流して集合場所に戻ろうとした時、恋一に腕を掴まれた。


「どうかした?」

「ひかり、ちょい目瞑って…」

「え?う、うん…」


そっと目を閉じた。

なんだろう…なんだかドキドキする…

ドキドキしながら待っていたら、恋一が私の左手に触れた。
そして冷たい感触。


「開けていいよ」


ゆっくり目を開けたら、左手の薬指に指輪があった。


「え!?ゆ、指輪!?」

「あー良かったー
サイズ心配だったんだよ」

「これさっき買ってきてくれたの?」

「そ!」


近くで指輪を見ると、サファイアとローズピンクの石が埋め込まれていて、細かい海のような彫刻がしてあった。


「素敵…!」

「まぁ安もんだけどな!
見ろ!オレも!」


恋一はニコッと笑って左手を見せた。
恋一も私と同じ指輪をしていた。
だけどよく見ると違う。
私のはローズピンクの石の方が大きくて、恋一のはサファイアの石の方が大きかった。


「ぺ、ペアリングってこと!?」

「その通り!
あ、嫌だった?」


もう…
そんなわけ…


「そんなわけないじゃない!!
嬉しい!恋一大好き!」


私は恋一におもいっきり抱きついた。


「おっと!
ひかり勢いよすぎ!!」

「だってだって!
嬉しくて!」


少し嬉し涙も出てきてしまった。


「今はこんな安もんのペアリングだけど…
ぜってーもっといいもん買ってやるからな」


それって…


「プロポーズ…?」

「バーカ
プロポーズはまだ早い!
…もっとオレが一人前になってからだ」


恋一は優しく微笑んだ。
少し残念な気持ちもあったけど、このペアリングだけでもすごく嬉しかった。


「大切にする…
ずっとつけてる!」

「オレもだ」


そう言うと、恋一は私に軽くキスをした。
まるで誓いのキスみたいだった。

恋一…大好きだよ…










< 56 / 98 >

この作品をシェア

pagetop