俺ら参上ッッ!!


-飛行機の中-


帰りもまたいっぱいみんなで雑談をした。
よくここまで話題が尽きないなって思う。
その分楽しい証拠。


「あー、また来てーなー」

「私も…」

「ワタシも!」

「…そうだな」


少ししんみりとした空気になってしまった。

やっぱり考えてること、みんなおんなじなんだ…


「…それじゃあこうするか」


しんみりとした空気を切ってくれたのは玖白だった。


「毎年、一週間前のあの日にまたここに来るっていうのは?」

「すげーいい提案だな!」

「私も賛成!」

「歳とっても四人で行きたいね!!」


歳をとっても…

それくらい長く付き合えそうな仲間。
そんな仲間ができるなんて、2年前の私には分かりっこない。
今あの頃の私に会えたなら、「大丈夫、あなたには強い味方と…素敵で大切な人ができるから」と言いたい。


「毎年四人で何か行事作るのいーかもな!」

「ワタシたこ焼きパーティーやりたいかも!」

「フッ…そんなの行事にしなくたっていつでもできるだろ?」

「いいね!たこ焼きパーティー!」


またたわいもない話に戻ったら、さっきまでの寂しさなんて一気に消えた。

未来がある…
だから寂しくなんてない!

心の中で強くそう思った。







「……あ!」

「ん?どーした?」


そういえば忘れてた!

私はカバンの中からある物を出してみんなに渡した。


「開けてみて!」


三人は少し驚きながら中を開けた。


「ひかり、これ…」

「ブレスレットか?」

「綺麗…!!」


貝殻とちゅら玉とパワーストーンが交互に並んだ青のブレスレット。


「お揃い!
レジに行った時に見つけて、つい買っちゃった!
みんなでつけたくて…」

「「「ひかり…」」」


みんなは嬉しそうに手首につけてくれた。
私もさっそくつけた。


「うわーいいなこれ!」

「お揃い…悪くないな」

「さらに仲良くなれるね?」

「うん!」


四人で笑い合った。
すごく暖かい空気だった。
幸せすぎて笑顔が絶えない。

みんなが大好き。





< 57 / 98 >

この作品をシェア

pagetop