俺ら参上ッッ!!
*ひかりside*
「…玖白、結局戻って来ないのかな…」
朝の一時間目からずっと玖白の姿がない。
美沙も少しふてくされ気味だった。
そして気づいたらもう授業最後の時間。
今日は今月ある文化祭のことについて話し合うみたい。
「なんの出し物するんだろうね〜今年!」
「うん、そうだね!」
美沙は玖白の席に座った。
今年文化祭最後だし…頑張ろう!!
「早く席着けー」
秋斗と龍進が教室に入ってきた。
相変わらずまだ秋斗が担任で、龍進が副担任なのが慣れない。
「それでは、今年の文化祭の出し物を決める。
何かやりたいというヤツは手を挙げろー」
クラスのみんなはワイワイしていた。
そして1人の子が手を挙げた。
「おう、月島か。
意見か?」
「いえ!意見じゃなくて決定事項です!」
け、決定事項?
私と美沙は少し混乱した。
だけど周りのみんなは妙に冷静。
「ほう…おもしろい。
何だ?言ってみろ」
「私達のクラスでは、ひかりと美沙と会長と聖を中心にメイド喫茶兼執事喫茶をやりまーす!!」
「「「…へ?」」」
私と美沙と聖くんの声が重なった。
め、メイド喫茶!?
「なんでワタシ達中心なの!?」
席を立ち上がる美沙。
「そりゃあひかりと美沙がこの学校のアイドルだし♪
聖はイケメンだから!」
発表した子いわく、私と美沙と聖を中心にすることでお店の売り上げも向上して儲けようという魂胆らしい。
学年で一番売り上げがいいクラスは、クラスのみんなで何か1つお願い事を決めて叶えてもらえる。
だから毎年みんな張り切るんだ。
「わ、私メイドなんてできないよっ…!」
「おもしろい!!乗った!」
「えぇ!?」
美沙は親指を立ててウィンクした。
ほ、ほんとにやるの!?
「いいんじゃないか?
おもしろそうだ」
「会長ー!!」
「やっと会長帰ってきた!」
玖白が紙の束を持って教室へ帰ってきた。
「玖白、遅いぞ
何してたんだ」
「すみません秋斗先生。
学園祭の企画考えてました」
「おう、そうだったのか」
クラスのみんなはさらに騒ぎ始めた。
私も内心ワクワクしている。
今年は玖白が考えた一大イベントなんて、おもしろそう!
「ねぇひかり!
今年なんだろうね?」
「そうだね〜!!
去年はダンスパーティーだったよね!」
「そういえばそうだったー!!」
二人で笑いながら去年の話をしていたら、玖白が咳払いをした。
「諸君、今から体育館へ移動だ」
た、体育館!?
去年とかは普通にクラスで発表だったのに、どうしたんだろ。
ピーンポーンパーンポーン
いきなり放送のアナウンスが鳴る。
[全校生徒のみんな!!
今すぐ速やかに体育館へ移動だ!!
10分で来なきゃダメだぞ!絶対だ!]
今の…恋一の声…
久しぶりに聞いた元気な恋一の声に少し安心した。
「ひかり、行くよ!」
「あ、待って!」
走る美沙を急いで追いかけた。