俺ら参上ッッ!!
「…さて、話を戻そうか」
玖白の言葉でまた一斉にみんなが静かになる。
「今年のイベントに何か質問のあるやつはいるか?」
誰1人として手を挙げない中、静かに恋一が玖白の後ろで手を挙げた。
「玖白!
ちょっとみんなに言いたいことあるんだ!」
「はい、意見ないみたいだし話は終了だ。
解散」
玖白がみんなに手を振った。
あ、あれ?
恋一は…
「お、おい玖白!
オレ手ぇ挙げてんだけど!」
「あ、そうだったのか。
まったく気づかなかった」
「気づいてただろ絶対!
わざとだろ!」
じゃれあう二人。
久しぶりに見る光景に、私も美沙もみんなも笑った。
「それで、なんなんだ?
時間押してるから早くしろよ」
「おう、わかった!」
そう言ってマイクの前に恋一は立った。
大きく息を吸って、話始める。
「みんな、いろいろと悪かった!」
深々と頭を下げる恋一。
みんなはびっくりしてざわついた。
「みんなの信用無くしかけてたうえに、ひかりにひどいことした」
恋一…
胸がキュッと締め付けられた。
「この場を借りて言わせてもらうけど…
オレはひかりが好きだ。
ひかりしか見えないんだ」
恋一!?
みんなはキャー!と黄色い声を贈る。
私はすごくびっくりして、心臓が止まるかと思った。
「ウェディングイベント、ひかりのこと狙ってるヤツは多いと思うけど…
わりぃが、オレがひかりをさらってくから覚悟しとけ?
以上!」
満面の笑みでお辞儀をする恋一。
なんだかわからないけど、自然と涙が溢れた。
「ひかり…良かったね…」
「うん…!」
泣く私の側に美沙が寄りそってくれた。
やっぱり私も恋一が好きだよ…
今さらほんとの気持ちなんてわかったけど、もう私は誰にも恋一を渡さない!
だって…こんなにも真っ直ぐに恋一に気持ちを伝えられたら、恋一しか見えなくなる。
「私も…人気な恋一のネクタイ取らなくちゃ…!」
私は決意を固めた。