俺ら参上ッッ!!
「じゃあ…さ…」
「う、うん…」
恋一が子供のような目で私を見る。
すごくかわいくて、抱きしめたいくらいだった。
「あ、まず…さ
湿布貼ってくんねーか?」
「そ、そうだったね!
ごめんごめん!」
私何期待してたんだろう!
恥ずかしい…
顔が熱くなりながらも、私は湿布を準備する。
「うんしょっと…」
服の擦れる音がする。
振り返ってみたら、恋一が服を脱いで上半身裸になっていた。
「こ、恋一っ!?//」
「んあ?
あ、わりわり!//」
二人で顔が赤くなる。
恋一の裸見たことあるのに慣れない。
久しぶりに見た恋一の身体は、前よりも細くなっている気がした。
「それじゃあ…貼るね」
背中に回って、肩甲骨に湿布を貼る。
「冷てー!!」
「あ、ごめんね!
ちょっと我慢して!」
もう片方に貼ろうとした時、肩甲骨の上あたりにパックリ傷ができていた。
「こ、恋一っ
傷があるよ…!!」
「え!?
どこどこ!」
ここと、背中の傷の部分を触る。
「あ、いって!
なんだその傷!」
「多分さっきのだと思う…
さっきの看板に釘刺さってたから、それで…」
「あぁ…そうかもな」
よく見ると、小さな傷も数ヶ所あった。
私のせいで…こうなっちゃったんだ…
「ごめんなさい…」
「だから謝るなって…って、ひかり!?」
自分でもバカだと思う。
だけど身体が勝手に動いた。
気づいたら私は、恋一の背中中にある傷に、優しいキスをした。
「お、おいひかり…!」
「ん…」
止まらなかった。
前より細くなった背中も傷も、不本意だけど全部愛しい。