俺ら参上ッッ!!
*ひかりside*
少し顔を二人で赤くしながら教室に帰ると、玖白と美沙がニヤニヤしながら迎えた。
「作戦成功と言ったところか」
「さすが玖白だよね!」
「え、どういうこと…??」
二人の言ってる意味がよくわからない。
「二人きりにわざとさせたんだよ。
何かあったんだろう?」
恋一と顔を見合わせて、さっきのことを思い出して照れる。
「やっぱりひかりと恋一じゃなきゃね!」
美沙は元気よく笑った。
ありがとう…玖白、美沙。
もうダメだと思ってたから、またこうして四人でいられることが嬉しかった。
「あ、そういえば玖白
恋一なんでここにいるの?」
「おう、いい質問だなひかり。
実は聖の代わりに恋一がこっちを手伝うことになったんだ」
あ、そうだったんだ!
「ついでに言うと、このクラスに恋一復活だ」
「と、いうと…??」
「聖が莉子のクラスになって、恋一はこっちのクラスに戻るんだ」
恋一を見ると「そうなんだよ!」と嬉しそうに笑っていた。
また同じクラスになれるのかぁ!
嬉しい!!
「またよろしくね?恋一。
ひかり泣かしたら次はもっと容赦しないから!」
「はい…美沙さん」
美沙は少し恋一に厳しくなったみたい。
あ、もとからだったかな?
四人で笑いあって、また作業にとりかかる。
「おい玖白、ここコレでいんか?」
「おう、それでいい。
後はこれも頼む」
「はいよ!」
恋一と玖白は協力して内装を手伝っていた。
やっぱりあの二人は仲良くていいコンビだなぁ
「ひかり!
よそ見しない!」
「は、はい!」
私と美沙も恋一と玖白みたいに仲良く見えてるのかな?
そう思っていたら、少し口がにやついた。
「ひかり、どうしたの?
笑って」
少し笑いながら美沙が言った。
「なんでもなーい!」
「なによー!
親友に隠し事ー!?」
うん、恋一と玖白に負けないくらい私達も仲良いや!
楽しく作業しながら、初日の準備は終わった。
-放課後-
「ひかり!
久しぶりに一緒に帰ろうぜ!」
「うん!」
久しぶりだなぁ、恋一と帰るの!
ウキウキしながら二人で玄関を出た。
「久しぶりにどっか寄ってくか?」
「うん!」
もうなんでも久しぶりってついちゃうな。
でも、久しぶりだもんね。
久しぶりに二人で手を繋ぎながら校門をくぐったら、私達を待っていた人がいた。
「莉子…」
「聖…くん」
赤髪姉弟、莉子ちゃんと聖くんだった。
「待ってたわ」
「なんだよ」
恋一は手を握る力を強くした。
応えるように私も強く握る。
「話があるの…
ちょっと聞いて」
「俺も話がある」
二人からお話…
なんか怖いな…
「大丈夫だ、オレがついてる」
怖がっている私に、小声で恋一がそう言ってくれた。