俺ら参上ッッ!!
*ひかりside*
話は戻って、文化祭3日目。
とうとう文化祭も終盤。
「今日はウェディングイベントの日だ…
頑張ろう…!!」
私は決心を固めて学校へ向かった。
-体育館-
「さて、今日で文化祭が終わる。
一大イベントに移るとしようか!」
いつも通り玖白が壇上のマイクで話す。
みんなはすごく盛り上がっていた。
「最後だから、楽しめよお前ら!」
生徒会長としての玖白の言葉は、よりみんなをやる気にさせた。
ウェディングイベント最初のルールは、女子は第一校舎、男子は第二校舎で待機。
そして始まりの合図が出たら、ネクタイ争奪戦となる。
私は美沙と一緒に第一校舎で待機していた。
「あーあ、ワタシも参加したかったなぁ」
「仕方ないよ!
美沙には素敵な彼氏がいるじゃない!」
まーね!と美沙は幸せそうに笑った。
このウェディングイベントは…ちょっとした賭けでもある。
絶対…他の人に負けたりしない!
私は恋一のネクタイ奪うって決めたんだから!!
自然と姿勢がシャキッとなった。
「私頑張るね!」
「うん!
ワタシも援護するからね!」
「え?」
援護…?
よくわからないまま、始まりのチャイムが鳴った。
「行ってくるね!」
「うん!
検討を祈ってるからね!」
美沙に手を振って、私は走った。
恋一何処だろう…
走りながら辺りを見回す。
だけど恋一の姿は見当たらない。
「はぁ…はぁ…
どこ…」
立ち止まると、第一の関門が現れた。
「海野さん!
そのネクタイ奪わせてもらう!」
「へっ!?」
1人の男の子が私へ向かって走ってくる。
や、やばい!!
私今動けない…!!
そう思った時、私の前に誰かが立った。
「やらせないよ!」
「くっ…日野さん…!!」
み、美沙!?
顔をあげると、美沙が私にウィンクした。
「ここは任せて、先に行って!」
「で、でも!」
「恋一が待ってるんだから!」
恋一が…
そうだよね。
「ありがとう美沙!!」
「いえいえ!」
私は美沙に手を振って階段を降りた。
「美沙さん、邪魔するなんて卑怯だ!」
「何が卑怯なの?
ルールに邪魔するななんて書いてなかったじゃない!」
「くっ…」
美沙、ごめんね…
ありがとう!