曖昧プラトニック【完】
目の前の男の子から発せられた言葉は、あたしを冷静にさせた。
と、同じように、また別の驚きがあたしを襲った。
目の前の男の子。
今、男の子が発した言葉はどうしても、目の前にいる男の子が言ったとは信じられないほどだったから。
“なに?”
警戒心丸出しで、声のトーンはとても低く、一言で言えば“怖かった”から。
「え...?」
「なに?俺の顔になんかついてる?」
「え...いえ...」
「あっそ。じゃぁもう行っていい?急いでんの」
「あ...はい......」