曖昧プラトニック【完】
土屋 蒼空の袖部分を掴み、強引に屋上へ連れて行く春希の背中を慌てて追いかけた。
階段を何段か駆け上ると、やがて屋上の重い扉の前に到着。
春希がそのドアを開くと、爽やかな風があたしの頬を撫でた。
それにしても、土屋 蒼空はブツブツと文句をいいながらも
よくここまでついてきたものだな...。
袖部分をつかまれているだけなら、簡単に振り払うことが出来るはずなのに...。
...ツンデレか?
「────花弥!」
「...!」