曖昧プラトニック【完】






もう諦めて、保健室に行ってしまおうか。


再びそう考えたけど、ちっちゃいあたしのプライドがそれを許さない。
人に弱みを見せる───。

人によればそんなこと簡単なことなんだろうけど、あたしにとったらそれは勇気がいることだ。



保健室へは行かないでおこう。
この授業を乗り切れば、あと1時間だけ。
しかも、視聴覚室でのビデオ鑑賞。

頑張れる。あたしなら出来る。




そう心の中で叫んで、勢いよく足を踏み出した。



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