曖昧プラトニック【完】
すると、少し気が楽になったような。
「────絢芽ちゃん!パスいったよ!」
右耳からその声が聞こえたので、その方向に視線を向けた瞬間。
────ドスッという鈍い音が、おでこ辺りから聞こえる。
それと共に、あたしの身体は綺麗に後ろに倒れた。
打ち付けられる身体。
おでこはジンジンをして、痛い。
どうやら、ボールがおでこに当たったらしい。
きっと、前から投げられたボールだろう。
右にいた子が、気を利かせてそう伝えてくれたけど、それを勘違いしてしまったあたしはボールとぶつかった。
というわけか。