そばに居てくれますか?
「謝るって、何を謝るの?謝って一体何になるの?なおさんはあなたのせいでホントに傷ついたのよ!?」

「わかってる!」

「わかってない。何もあなたは、何一つなおさんの事わかってない。」

また、しばらくの沈黙。先に口を開いたのは立石だった。
「じゃぁ、教えて!あの人の事。」

「だから、なおさんは。優しくて強い人。私の
憧れなの!」

「それは、さっきも聞いた。」
黙り込む美紀。それ以外のなおの事を知らなかったからだ。

「わかった。ありがとう」
「わ・わたし・・・。」

「君は彼女の本当の事を知らないんだ!」

「何、言ってんの?あなただってまだ。会ったばかりなのに、それで何が分かるって言うの!?」
「わかるんだよ。俺には・・・。」
「もう。話しにならない。二度となおさんに近付かないで、傷つけないで。」
と、言いながら店を出て来た美紀になおが近づく。実は気になっていて待っていたのだ。
「美紀。どうだった?」

「もう、どうしたもこうさたもないですよ。マジで私、ムカつきました。」
「ごめんね。美紀にまで嫌な思いさせて。今日は、とことん飲もう。飲んで忘れよう。」
携帯が鳴る。
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