そばに居てくれますか?
[確かに立石が言うように美紀や山口の前でホントの自分を見せた事がなかった。それを立石が気付いたのかなって少し嬉しかった。でも、少ししか会ってない立石に解るわけがないんだ。私の事なんて・・・。]

と、頭の中に色々な思いが飛び交っていた。

「俺、立石って奴。嫌いです!」

「ちょっと、待ってよ。山口まで、もう止めて。それに今日で終わりにしたい。」

「なおさん。なおさんは、ホントの所はどうなんですか?立石の事」

「好きだったよ。TVを観てる一般人のファンとしてはね。ドラマの中の立石くんは好きよ。」

「ホントにTVの中だけですか?」
「・・・・。」

「正直に言って下さいよ!」
「何よ。じゃあ言わせて貰うけど。山口に正直に話した所で何が変わるの?」
「・・・。」

「それにね。誰だってね憧れや恋に恋したい気持ちがあるの。それが、たまたま現実に目の前に現れて、気持ちが頂上に登ったと思ったら次の瞬間に、地下まで落下する事だってあるのよ。そんな気持ちがあなたにわかるの?」
「・・・。」
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