コンクリート・ハウス
それまでは大抵、駅と繋がった商業施設でフラフラと時間を潰す。


開店前の静けさを、防犯柵越しに眺める。


タイルの床を、いつものおばちゃんがモップ掛けしている。


「おばちゃんおはよー。」

「おはよーさん。あんたらいつも仲いいわねー。」

「シシシ。」


挨拶、とっつぁんの変な笑い声。これも朝の日課だ。



ここの広場には大きな輪っか状の、真ん中に植物の生えた椅子がいくつかある。朝はそこに仲間が集まるのだ。


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