武士道セブンティーン!!
取りあえず、スポーツバックなどを肩に引っ提げ、ライトを頼りに歩き出す。
右も左も分からないが、取りあえず闇雲にでも歩くに限る。
すると運良く、どこか開けた場所に出られた。
ラッキー…何て思ったのもつかの間。すぐにその異常に気付いた。
(……真っ暗)
明かりが全くないのだ。
林の中ならまだしも、こんな開けた場所に電灯ひとつないなんておかしすぎる。
それに━━。
「何これ……長屋?」
暗いからハッキリとは分からないが、低い建物ばっかりなのだ。これはおかしい。
「何、停電でもしてんの?……就寝には早いんじゃないかなー…」
笑おうにも顔が引きつる。
何か考えたくないが嫌な予感がする。
いや、マジない。ないないない。ないって。
移動しようとした時、どこかから微かに話し声と足音が聞こえた。
咄嗟に物陰に隠れる。体が勝手に動いた。本能だ。