武士道セブンティーン!!

「………だからー、不可抗力なんですって。
部屋で大人しくしてたら、あなた方のお仲間さんが障子倒してぶっ飛んできたんです。
そしたら男が入ってきて、襲われそうになったからぶちのめしました」


「どんな女だよ。聞いたことねぇよ」

藤堂、というらしい女みたいなツラの小柄な男(チビオ) が眉間を寄せながら言った。


「そこからどうして竹刀振り回して走り回る暴挙になったんだ」

「暴挙とかさー。何か言い方悪くないですか。
功労者を労おうとか思わないの」

「頼んでねぇよ」

「頼まれた覚えもありませんから。あなた方の頼みなんかはなから聞く気ありませんので」

「フン。生意気な女だ」

「あれはただのウサ晴らしです」

「何のウサ?」

「ご自分らの胸に聞いてください。胸くそ悪ぃ」


あくまで笑顔で伝えた。笑顔で。

だが心は笑っていない。


笑えるか。散々馬鹿にしやがって。

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