武士道セブンティーン!!

「……そうか」

困惑したように目を泳がせる斎藤。
ヤベ。可愛い。


「それより、どうかしたんですか?何でこんなところにいるんです?」

「平助と試合をするんだろう。
逃げるかもしれないから道場まで連れてこいと副長に言われた」

「逃げねぇっての。どこに逃げるんだよ」


信用されてないのは分かりますけど、もちっと信じてくれませんかね。


「副長サンは凄いですねー。怪しい奴はとことん疑ってかかるんだー。
寂しい人だなー」

「副長は誰よりも優しく不器用だ。
思ってはいても、立場上素直に信じられないものだ」

「へぇー………」


優しい?




『誰だこのデカ女』

『お前は今からクソ女だ』

『頭おかしいのか?』

『蔵にぶっ込んどけ』

『信じるとは言ったが、疑わねぇとは言ってねぇ』



……………どこが?

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