武士道セブンティーン!!
よく通る、野太い声が響いた。それにビクッと固まり、踏み出した足も止まる。
(何、バレた……?!)
一瞬、本気で危険を感じたが、どうやら違ったようだ。
「……壬生狼じゃ!」
「クソッ、なしてこないな所に…!」
(壬生狼……?)
気になるワードの後に、キンッと何かを抜く音が聞こえた。
続いて同じような音が複数聞こえた。
「お前ら長州藩士だな。刃向かうなら斬り捨てる」
(長州藩?斬り捨てる?)
何だか妙に時代がかった言葉が聞こえた気がするのは気のせいだろうか。
「んなもん、決まっとるじゃろ。……うぉりゃああ━━っ!」
男らしい人の鋭い声がしたと思ったら、
ザシュッと鈍い音に継いで「うっ」とくぐもった声を聞いた。
「……斬り捨てろ」