武士道セブンティーン!!


女みたいな顔でも、一応男だ。

腕力が違いすぎる。まともにやってたら勝ち目はない。


ならば、打ち返す間がないぐらい攻めるしかない。


「…………っ!」

「ふん。」

「くそっ……」


藤堂は表情を崩すと、さっきより重い一太刀をくれた。

腕がビリビリする。キツイ、が。


ようやく本気になったらしい藤堂に、あたしは笑みをこぼす。


こうでなくっちゃ。


「ぅおらあっ」

「!」


ミスった!

油断した。真正面から受けるなんて。

思考するなとあれだけ言われてきたのに。
これじゃじいちゃんに合わす顔がない。


何とか押し返すが、足元がよろけてバランスを崩す。


「やっ………!」

しまった。

眼前に迫る竹刀。それが閃いた時━━━完全に体と思考が離れた。



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