武士道セブンティーン!!
「……まぁ、手ぇ抜いて相手した貴方に非があると思いますよ。反省してください」
「……え」
立ち上がりざま言ったあたしの言葉に、藤堂は驚愕したように目を大きくした。
「何で……」
「誰があんなの本気だなんて思いますか?
あたしが女だから、片目がこんなだから、ちょっと手ぇ抜いたでしょう?
こいつには勝てるって」
冷ややかな視線を送ると、藤堂は目を泳がせた。図星かよ。嘘つけねーのなバカ正直。
「だって、貴方あたしの死角である左側に全然来なかった。気ィ遣ってんのか何なのか知らないけど。
これは侮辱と受けとりましたよ」
あたしは息を吸い、そして鋭い目付きで藤堂を見下ろした。
「舐めないで下さい。あたしは剣に自信と信念を持って十四年やって来たんです。簡単に負けるほど弱くありません。
見かけだけで弱いとか強いとか、手合わせもしてないのに勝手に判断するな」