武士道セブンティーン!!




「ちょっと待って下さいよ。どーゆうことですか」

「そのまんまの意味だよ」

「そのまんまって、最悪じゃねぇかァ!」


あたしは竹刀でピシリと畳を殴る。あたしに非難の目が集中する。


んだよ、殺すぞ。


あたしの殺気を感じたのか皆がスッと目を逸らす。


「んだよ、文句あんのかよ」

「近藤さんにはないですよ。文句あるのはお前にだけだっ!」

「あぁ?!」

「小姓って早い話駒使いでしょう?
冗談じゃないですよ、コイツの遣いっ走りにされるなんて!死んでも御免です!!」

「んだとコラァ!」

「何ですか、やるんですか?!喧嘩は売りませんけど上等で買いますよ!」

「………やっぱ近藤さん、この組合せは無茶じゃありゃあせんか」


永倉がほれみろ、案の定だ。みたいな目線で見てくる。

分かってたなら何で止めないんだよ!


「お前にそこまでしてやる義理はねぇよ。ふざけんな」

永倉はあたしの非難がましい視線に何が言いたいのか悟ったのか、不機嫌そうに眉を寄せながら睨み付けてきた。


グァー気に入らねぇ。

何なんだよコイツら。上司の分まで性格クソ悪ィ奴ばっかじゃないか。


「勘弁して下さい近藤さん!土方と永倉さんと沖田君以外なら誰でも良いですから。
ホンット勘弁して下さい。出来れば斎藤君とかがいいです!」

「なァーにが誰でも良いだ。ちゃっかり注文付けてんじゃねぇか!」


名指しで推薦された斎藤は驚いたように目を丸くしてあたしを見た。

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