武士道セブンティーン!!
「ぜはー……、ぜはー……」
息を切らしながらようやくついた目的地に、
歪みながらも笑みを浮かべる。
「よーっしゃ……」
あたしが思い付いた場所。
それはいつかの雑木林だった。
多分もう二週間近く前になるだろう、
あたしがタイムスリップして初めて気がついた場所だ。
あの日は暗さと動揺で見てなかったが、
あそこ中々いい場所じゃね、と思い付いて来てみればビンゴだ。
林の中を探索すると、古ぼけた社が見つかった。
辺りは草ボーボーで、最近人が踏み行った形跡も見当たらない。
バチ当たりではあるが、社の戸を開けてみると、ちょっとカビ臭くはあるが、環境は悪くない。
「しょうがないよねー……掃除しますんで許して神様」
言いながら外から中から見回る。
中に何も奉ってないし、神社にありがちな鳥居もない。
一体何のお社なんだろう。